坊ちゃん
記念すべき一個目のレビューです。
買っても読まない本を消化する。
そんなスタンスでこのブログを始めたわけですが……
ふと見つけた「七つの習慣」川西 茂/訳
492ページ。
わあい。もじがいっぱい。
買ったからには読まないと……
けど、本を読む習慣がない人にはキツイ試練です。
はっ、読書が七つの習慣のうちの一つなのでは……(執筆時未読です)
さてさて、今回読むのは
「坊ちゃん」 夏目漱石
です。
夏目漱石大先生の作品をレビュー(なんてしたらいろんな人に怒られるので)、……というよりは小説を書く上での参考として私目線で見ていくという形になりますです。
一冊目からこのような感じですがご了承ください。
私が批評できる相手じゃないです……。
今回手に取った坊ちゃん。
小説を嗜む場合、避けては通れない文学作品ですが、その中でも読みやすい書物に入ります。
私みたいなスライム級読まず人間にゃ文学作品は返り討ちにされます。そんな人でも安心の読みやすさです。
ネットで検索すれば青空文庫さんで読めるので、興味を持ったらすぐに見られます。
私はダイソーの文学シリーズで買いました。解説、年譜付き108円でした。
そもそも「坊ちゃん」は俳句の同人誌に書かれたものらしいです。だからラノベともどこか近いのか、なんて言ったら怒られますね。
今の同人誌と昔の同人誌は違いすぎるので……。
登場人物
主人公は「坊ちゃん」。この呼び名は主人公の下女、「清(きよ)」が主人公を呼ぶときの名です。普段は「おれ」や「君」と書かれているために、主人公の名前は記憶に残りませんでした。名前が出てきているかどうかもわかりませんでした。
そのほかに「山嵐」、「赤シャツ」、「うらなり」、「マドンナ」などなど苗字名前が極端に少ないです。主にその人物の特徴をあだ名にしているので、読み手が無理に記憶する必要がないのですね。
人は記憶する、学習する行動はあまり気が進まない。だから非常に読みやすいことにこだわったように感じます。
すごい大ざっぱなストーリー
主人公「坊ちゃん」は無鉄砲な江戸っ子で都会育ちですが、田舎の学校の教師となりました。
そこでは教頭「赤シャツ」が己の権力を振りかざしていました。
婚約者がいる「マドンナ」を狙ったり、自分に従おうとしない「山嵐」をどうにかしようとしていたり。
……流石に結末言っちゃうとアレなのでここでは書きませんが。
重要なのは、ストーリーが勧善懲悪であるということです。
しかもよくある「権力者が横暴している」パターン。100年前から勧善懲悪モノが人気があっただなんて、人間とは本質的に持っている奴ほど恨まれやすいんだなーと思い知らされます。
読み手の視点から
私の初見の感想なのですが、
「赤シャツ」にを殴りたいくらい腹立つ。
つまり、悪役を書くのが非常にうまいということです。
「坊ちゃん」は正義感はあるのですが、鈍いです。なまくらと言ってもいいくらい鈍いです。そうやって焦らしておいて、焦らしまくって。そうやって解決するわけです。
道中無知で察しが悪い「坊ちゃん」を、本来味方陣営に引き込めるはずの「山嵐」とぶつかるシーンなんかも「赤シャツ」の悪役っぷりが際立ちます。殴りたい。
このレビューを見直して再評価
いくら有名な文学作品といえど、ちょっと褒めすぎたような気がします。夏目漱石ファンの方々に殴られるから下手に文句とか言えない……
とはいえ、この作品の執筆にかかった時間は一週間。
……ああ、すごいっすねぇ。
私はフィーリングが合ったようで。読んでみて面白く、ラノベでも何でも参考になるのではないかと思うのです。
特に、悪役の書き方とか。
参考になる点
・人間の描き方
・勧善懲悪のありかた
・初心者でも読めるほどの読みやすさ
あまり良く思えなかった点
・昔の単語はわかりにくい(ダイソー版だとページの下に説明書いてました)
・主人公がもうちょっと活躍できたら、頭が良ければ
勧められる人
・小説やラノベを書こうとしている人
・簡単な文学を読んでみたい人
小説参考度★★★★★
さすが大先生の作品でありました。
よみやすさ★★★☆☆
文学作品の中ではトップレベルで読みやすいと思うけど、ラノベにゃ負ける。
おもしろさ★★★★★
感情を思いっきり揺さぶられちゃいました。
注意描写、たぶんなし
最初の坊ちゃんが自分の指云々が一番つらいところでしょうか。
総合評価★★★★★
非常に読みやすいので、一度文学作品を読んでみたい場合はどうぞ。
青空文庫さんのだと、解説などは一切ないのでちょっと読みにくいです。ダイソーにまだあるかはわかりませんが、解説付きの方が読みやすいですね。百均万歳。