萌える! 悪魔事典
最初に書いておきます。
参考資料用として買ったんだからね!!
と書いてしまえば、
いかにも絵に釣られて買ってしまったようにしか見えないけど。
SIT(スーパー言い訳タイム)
昨今「萌え」が周期表にまで進出したという話を知っているだろうか。
「どうせ女の子のキャラデザイン載せとけば売れる」みたいな、オタクたちを舐め腐っているような発想なのだろう。この前スーパーに売っていた、ミカンの袋に描かれた女の子の絵と同等なものだろう。そう思っていながらも、気になっていた。
見た目が見た目だけに媚びへつらうイラスト本。ではなく、わかりやすくするために女の子のイラストを起用した。そんな言い訳を立たせるためには、確かな内容がないと出来ないからだ。
しかも、萌え絵として出す以上、ターゲット層は絞られている。もちろんその年代の人々が興味を持ちやすい、興味を引く情報が書かれているに違いない。つまり、ライトノベルや漫画としても扱いやすい内容が、重点的に書かれているだろう。そうに違いない!!
しかしさすがに周期表やミカンを買ったところで、ラノベ的には役に立たない。
だいたい、家に読まなければならない本があるんだから、先にそっちを消化しろって話だ。
そんな折、ブックオフで見つけた本がこれだったのだ。
それでは、いつものようにレビューに入ります
まずこの本で一番目を引くこの表紙イラストです。
萌える! 悪魔事典
TEAS事務所
パッと見がこれ……ですね。ひどい。
慣れない人には手すら届かないことでしょう。
たぶんこの見た目で中身はどうせ……と思ってしまうのかもしれませんが、
予想を超えた真面目な内容です。
この事典を参考にして、悪魔の説明を
※あくまでも、個人の見解です。
悪魔とは、一言でいうのなら
「宗教上の観点から必要悪として作られた」
と、なります。
キリスト教のような一神教、唯一神では、すべての事柄を神が担っています。
しかし、それだと各場所各場所に神が直接手を下すことになる。そんなわけで生み出されたのが天使です。
ですが、まだ説明不足な点が残ります。
疫病、事故など不幸な出来事はどのように説明すればいいのか。
そこで作り出されたのが悪魔です。
良いことはすべて神のおかげ、悪いことはすべて悪魔のせい、というように。
また、この悪魔の辞典にかかれている悪魔は
・ユダヤ教
に出てくる悪魔のみでした。
読んでみての感想
さて、
宗教まで掘り下げているとなると、布教のような雰囲気がありますが、この本では完全に資料としての立場を保っていました。
七大悪魔や堕天使はもちろん、ソロモン72柱の魔人まで載っています。悪魔のことを知りたいと思える人にも、十分耐えられるようなボリュームになっていました。
おそらく、悪魔に関しては、ラノベを書く資料として十分でしょう。
もちろん表紙絵通り、多数の絵師さんが参加しているので、絵を見ていくぶんにも充実しています。文字を読むのに疲れたので絵を見てみる、なんてこともできました。流石に絵の好みとかはあるかと思いますが。
あ、あと。
この本を買いたい場合、あなたが鋼の精神力を持っているか確認してください。
表紙絵が表紙絵なだけに、参考資料として買うには勇気が要る本です。
勇気がなかったのならば、おとなしくネット通販した方が無難です。
人によっては、レジに持っていくのが
死ぬほど恥ずかしい。
総合評価
勧められる人
・ラノベ、ゲームなどで悪魔を登場させたい方
・萌え絵うひゃっほうの方
・悪魔を手軽に、詳しく知りたい方
勧められない人
・悪魔が登場する作品を書かない方
・萌え絵の雰囲気が苦手な方
・狂信者
小説参考度、★★★★★
ネタになります。悪魔の事情を知ることで悪魔キャラに厚みが出ます。
茶番度、★★★★☆
小ネタがたっぷりなので読みやすいです。
萌え度、個人差があります
絵師さんが多いので、そこで分かれると思います。
総合評価、★★★★★
この本最大の魅力は、ラノベやゲームに生かせるということです。
もちろんキャラクターはオリジナル溢れる方が良いですが、名前を扱うなら元ネタは知っておきたいですし。
それに、宗教はファンタジーラノベに出現する頻度が高く、とても参考になります。
例えば、一神教なのに神信仰ではなく天使信仰が起こり、そのため天使の一部が堕天使の認定をされた。そんな宗教の裏の顔も書いてたり。良いネタの宝庫でした。
16/3/11追記
続きである天使事典のレビュー書きました。