萌える! 天使事典
昨日書いた、萌える! 悪魔事典。
「また萌えるシリーズかよ、いいぞもっとやれ。」
とか聞こえてきそうですが、別に絵で選んでいるわけではないので、あしからず。
ただ、
2ついっしょに読んだ方が良いって
言いたいだけなんだからね!!
(内容的な意味で)
イイ感じで錯乱してますねぇ。本題に入りましょう。
レビュー開始
今回読んだのはこちらの本になります。
萌える! 天使事典
TEAS事務所
前回読んだ悪魔事典の次作ですね。
今回も、萌えだけではなく中身もしっかりしていた良作です。
創作で悪魔や天使を出さないのであれば、読む機会はぐっと減ってしまうかと思うのですが。それでもストレートに読み物としても面白いです。天使悪魔だけじゃなく天国地獄など、普段の生活でもよく見かけるワードのお話なので、トリビアにもなるかと。
読んでいて一番面白かったところは、宗教の様々な表情が垣間見えるところです。
汝の隣人を愛せよ。とだけ聞くと平和的だなーと、思えそうですが。
ほかの宗教の神や天使が悪魔扱いされるのは、どの宗教でもよくある話。神の威光を否定すれば自動的に地獄行きになります。つまり脅迫ですね。
個人的に特にすごいのは四大天使、ウリエルの件。
ウリエルは公式に堕天使認定された天使です。天使を崇める天使信仰は、禁じられている偶像崇拝とみなされました。その影響もあって、ウリエルは堕天使の烙印を押されたとみられています。(諸説あります)
捉えかたはさまざまですが、創作に生かせそうな内容でした。
悪魔事典との関係性
この本を読む限り、天使と悪魔はセットです。
つまり2冊買わせてしまおうという魂胆ですね。大人ってずるい。
さらにこの二冊はブックオフに売られていたのですが、表紙のエロさのレベルからか、悪魔事典の方が200円も高かったです。エロスってすごい。
そもそも二冊に分けたのだって、ちょっと難しいところがあります。天使悪魔の関係はゾロアスター教から色々と入ってきた頃から約二千年、いろんな人が天使と悪魔の間に密接な関係性を作っていきました。
それを元に、後世の人たちがいろんな設定を書き連ねていったんでしょう。
そう考えると……言っちゃなんですが、世界最大級のファンタジー本に思えてきます。
ですが、やっぱり二冊買わないとちゃんと理解できないってのはずるい。
TEAS事務所(著者)ずるい。
感想
ファンタジーものを作るのであれば読んでおいて損はなかったです。
各宗教との確執、民と信仰、天使とは何なのか。考えるいい機会になりました。
教会とはただ毒を直したり、生き返らせる場所ではないのです。
創作の仕方によっては、火曜サスペンスのような泥沼展開を作ることすら可能だっていうわけです。あれ、この解釈何かが違う。
もちろん、男性方が大好きであろう天使キャラクターが大量です。
文字をあまり読まない人でも読みやすい内容であると思います。イラストも多いし。
ですが、絵師さんによって好みが割れてしまうと思うので、イラストをメインとするには向かないです。
創作する際天使や悪魔を出すとき。
もちろん天使って神々しくて、綺麗orかわいい。
悪魔は艶めかしく、怪しげ。
そんなイメージでも十分といえば十分なんですけど。
……それだと使い古されたネタなんですよね。
どうせ、天使や悪魔っていう属性を付けるのならば、それと関連付けた設定があった方が読んでいても楽しいです。
そういうことを思う人ならば、この本は読んで損はないかと思いました。
ただし、レジに持っていくのなら、覚悟を決めた方が良い。
総合評価
勧められる人
・翼+輪っかは俺のジャスティスという人
・天使を詳しく知りたい人
・悪魔事典も一緒に買ってもいいと思う人
天使と悪魔は密接な関係にあるので、もう一冊が気になるかもしれません。
勧められない人
・萌え絵は邪魔という人
・天使=めちゃかわいいで十分だという人
・狂信者
小説参考度、★★★★★
天使堕天使のくだりは、「信じるものから裏切られた」という話にも使えます。
宗教参考度、★★☆☆☆
あくまで一説としてお読みください。ファンタジー宗教作成の元にはなりますが。
萌え度、人それぞれ
用法容量を守って、正しくお使いください。ジト目八重歯最高。
総合評価、★★★★★
悪魔事典と合わせて読み返したくなる本です。もし、創作などで悪魔と天使を出さないのであれば、ほとんど参考できるところはありません。
しかし、ファンタジーでも宗教は良く出てきます。そんなとき、ネタのもとを出す助けになると思います。
まあ、ぶっちゃけちゃうと。全てを完璧に想像できる創造力があれば、なんも資料を読まなくてもいいんだけどね。どんな神だろう。